MUKU-DATA  神代欅柾目 筆返し付き ガラス塗装 

色は渋めのグレー系で、、両サイドオープン、ここにグラスを置いて
厚みは20mm程度の薄め 
棚板はグラスを引き立てる脇役ではあるが、全てがグラス越しに見えてくる。
尚且つ角度が全て違った変形の台形・・・

これって、たかが棚板一枚だけど結構難しい要求が詰まっているかと思う。
先ず材木の選定からはじまり、
渋めのアッシュブラウンとなれば、灰褐色の神代木系
ただ単に神代木があったとしても厚みは軽やかに20mm程度となると
板厚60mm程度の一枚から板目使いで20mm程度の厚みに落として使うと
きっと板は反ってくるよね・・
厚みが薄いのは反りずらい柾目使いが無難。
んで柾目で最大必要巾650mm程度の神代となるとかなりハードル上がるよね・・
だから柾目2枚を使った巾ハギを選択(共木条件)
ここまでが材木屋の仕事

次は木工所へバトンタッチ
90°の角度が出ている長方形なら悩むこともあまりないが
全て角度が違った変形した台形だから図面通りの原寸を起こす。
2枚の柾目を繋ぎ合せる為の木取りもなるべく違和感なく接ぐには
手が止まってかんがえなきゃいけない。
自然な柾目使いに見せる為の組合せのセンス
そして両端には棚板に乗せた物が落ち難い為の見切りを取付け
床の間違い棚についている筆返しみたいなもの。

この棚板1枚での材の選定から製作までの事で結構、時間や手間を要します。
これ、グレーっぽいのでと言われ
板目の神代木を厚み20mmまで薄くして納めたら
直ぐに反ってしまってお客様に迷惑かけてしまうよね。。

適材適所、なるべく無駄のないように・・
材木って使い方を間違えると癖が出てきて問題が起こる。
なかなかこちらの思惑通りにはいかないし、
一枚一枚の特性を見極めなきゃいけない。

奥が深くて答えは1つではなく常に悩まされる。。。
だから面白いんですけどね。